【2026年最新】特定技能「介護」の受け入れ枠は約6割まで埋まっている|今後の採用はどうなる?

資料を開くスーツ姿の女性の横に「特定技能『介護』の受け入れ枠は約6割まで埋まっている 今後の採用はどうなる?」と記載された、介護分野の外国人採用戦略を解説する記事のメインビジュアル

特定技能外国人の採用を考えるとき、まず気になるのは「どんな仕事を任せられるのか」「どのくらい日本語を話せるのか」といった、実際の採用や受け入れに関わることではないでしょうか。

一方で、意外と知られていないのが「特定技能の受け入れ枠」です。

特定技能1号には分野ごとに受け入れ人数の上限があり、
2026年には外食業で、上限への到達が見込まれたことから新規受け入れに制限がかかりました。

では、介護分野の受け入れ枠は、現在どのような状況なのでしょうか。

この記事では、特定技能の受け入れ枠の仕組みや介護分野の現在の状況、今後考えられる影響について解説します。

特定技能の「受け入れ枠」とは?

特定技能1号では、分野ごとに「受入れ見込数」が設定されています。

簡単にいうと、「この分野で、どこまで特定技能1号外国人を受け入れるか」という国全体の人数枠です。

現在の受入れ見込数は、2026年1月23日に閣議決定された分野別運用方針に基づいています。
特定技能1号全体では、2024年度から2028年度までの5年間について、19分野合計で80万5,700人の受入れ見込数が設定されています。

この人数は、単純に人手不足の人数をそのまま外国人材で補うという考え方で決まるものではありません。
各分野の人手不足の状況に加えて、生産性向上や国内人材を確保するための取り組みなども踏まえて設定されています。

つまり、

「採用したい企業がある」
「日本で働きたい外国人がいる」


というだけで、際限なく受け入れられる制度ではありません。
この「受入れ見込数」は、単なる目安ではありません。
上限に近づけば、新たな受け入れが制限されます。

介護の受け入れ枠は、現在どこまで埋まっている?

では、介護分野を見てみましょう。
出入国在留管理庁が公表している2026年3月末時点の速報値では、介護分野は次のようになっています。

受入れ見込数126,900人
特定技能1号の在留者数74,745人
充足率58.9%
残り52,155人

つまり、2026年3月末時点で、介護分野の受け入れ枠は約6割まで埋まっていることになります。
残っているのは、12万6,900人から7万4,745人を差し引いた5万2,155人分です。

「まだ5万人以上残っているなら、しばらく大丈夫なのでは?」と思う方もいるかもしれません。

ただし、残りの人数だけで判断することはできません。
どのくらいのペースで枠が埋まっているのかも確認する必要があります。

2025年3月末から2026年3月末までの1年間で2万6,332人増加

出入国在留管理庁の資料では、介護分野の特定技能1号外国人は、2025年3月末から2026年3月末までの1年間で2万6,332人増えています。

残り約5万2,000人という数字だけを見ると余裕があるようにも感じますが、その一方で、実際に介護分野で働く特定技能外国人も増えています。

ただし、「このペースならあと何年で上限に達する」と単純に予測することはできません。

今後、受け入れ人数の増え方がさらに大きくなる可能性もあれば、逆に変化する可能性もあります。
大切なのは、「あと何年残っているか」ではなく、受け入れられる人数には上限があり、その枠が実際に埋まってきているということです。

外食業では実際に新規受け入れが制限された

「上限に達すると、本当に採用できなくなるの?」と思われる方もいるでしょう。

その参考になるのが、2026年に起きた外食業のケースです。

外食業の特定技能1号には、5万人の受け入れ上限が設定されています。
2026年2月末時点の在留者数は約4万6,000人で、まだ上限には達していませんでした。

しかし、その後も増加が続けば同年5月ごろには5万人を超える見込みとなったため、出入国在留管理庁は新たな受け入れを抑える対応を決定しました。

その結果、外食業では、2026年4月13日以降に受理された申請について、在留資格認定証明書が交付されなくなっただけでなく、国内にいる外国人が他の在留資格から外食業の特定技能1号へ変更する申請についても、一部の例外を除いて原則不許可となりました。

つまり、海外から新たに呼び寄せるルートだけでなく、国内から特定技能1号へ移行するルートにも制限がかかったということです。

介護の受け入れ枠は今後どうなる?

では、介護でも外食業と同じように受け入れが止まるのでしょうか。

2026年8月時点では、介護分野について、外食業のような新規受け入れの停止措置は発表されていません。
厚生労働省でも、介護分野の特定技能評価試験などは引き続き実施されています。

また、

「いつ上限に達するのか」
「何人になった時点で具体的な措置が取られるのか」


についても、現時点で決まった時期が示されているわけではありません。
だからこそ注意したいのが、上限に達する時期を正確に予測してから動くことは難しいという点です。

介護分野の運用方針でも、特定技能1号外国人の在留者数や有効求人倍率、介護人材の必要数などをもとに、人手不足の状況を把握しながら制度を運用する仕組みとなっています。

今の数字だけを見て、「まだ5万人以上あるから大丈夫」と判断するのは早いかもしれません。

介護の特定技能採用は、早めの準備が重要

外食業で受け入れ上限への対応方針が公表されたのは、2026年3月27日です。
在留資格認定証明書の交付停止措置が始まったのは、4月13日。

公表から実施まで17日でした。

仮に介護でも将来的に何らかの制限が行われることになった場合、
「ニュースを見てから外国人採用を始めよう」では、間に合わない可能性があります。

特に海外から特定技能外国人を採用する場合は、求人を出して終わりではありません。

候補者を探し、面接を行い、雇用条件を決め、必要な書類をそろえ、在留資格の手続きを進めるなど、入社までにはいくつもの準備があります。

さらに、実際に受け入れるとなれば、

  • どの業務を任せるのか
  • 住まいをどうするのか
  • 入社後の生活支援をどうするのか
  • 日本語でのコミュニケーションをどうサポートするのか

といったことも考えておく必要があります。

そのため、特定技能の導入を考えているのであれば、採用が必要になる直前ではなく、その前の段階から準備しておくことが重要です。

まだ採用が決まっていなくても、早めに相談しておく

「外国人採用を検討しているが、まだ具体的な時期は決まっていない」
「来年以降、人手が足りなくなるかもしれない」
「特定技能に興味はあるけれど、何から始めればいいか分からない」

という介護事業者の方もいると思います。

その段階でも、まずは一度、
「いつごろ、何人くらい必要になりそうか」を整理してみてください。

必ずしも、相談したらすぐ採用を始めなければならないわけではありません。

今のうちに、

  • 特定技能でどのような人材を採用できるのか
  • 採用から入社までどのような流れになるのか
  • 自社ではいつごろ動き始めればよいのか
  • 受け入れるために何を準備しておく必要があるのか

を知っておくだけでも、実際に人材が必要になったときの動き方は変わります。

特定技能の受け入れ枠には限りがあります。
「人手が足りなくなってから考える」のではなく、少しでも採用の可能性があるうちに、早めに情報を集めておくことが大切です。

よくある質問

Q1.介護の特定技能はあと何人受け入れられますか?

A. 2026年3月末時点では、介護分野の受入れ見込数12万6,900人に対して、特定技能1号の在留者数は7万4,745人です。
差し引くと、残りは5万2,155人です。ただし、これは2026年3月末時点の数字です。在留者数は今後も増減するため、最新情報を確認する必要があります。

Q2.介護の受け入れ枠はいついっぱいになりますか?

A. 現時点では分かりません。
2025年3月末から2026年3月末までの1年間では2万6,332人増えていますが、今後も同じペースで増えるとは限りません。
そのため、「あと○年は大丈夫」と考えるのではなく、今後採用する可能性がある場合は早めに準備しておくことが大切です。

Q3.上限に達したら、介護でも必ず外食業と同じように止まりますか?

A. 介護分野で、いつ、どのような措置が取られるかが決まっているわけではありません。

ただし、特定技能の受入れ見込数は上限として運用されており、外食業では実際に上限超過が見込まれた段階で、在留資格認定証明書の交付停止措置が取られました。

そのため、介護についても「上限を超えてもそのまま受け入れ続けられる」と考えることはできません。

Q4.まだ採用時期が決まっていなくても相談できますか?

A. はい。「来年以降に採用を考えている」「何人必要になるかまだ決まっていない」「そもそも自社で特定技能を導入できるのか知りたい」といった段階でも、事前に採用までの流れや必要な準備を確認しておくことができます。

採用が必要になってから慌てて準備するのではなく、今後の人員計画とあわせて考えておくことをおすすめします。

まとめ|特定技能の導入を考えているなら、早めに採用計画を

介護分野では、2026年3月末時点で受け入れ枠の58.9%が埋まっています。
いつ上限に達するかは分かりませんが、外食業では実際に新規受け入れが制限されました。

特定技能外国人の採用を検討している場合は、「まだ枠があるから」と先送りせず、早めに準備を始めておくことが大切です。

介護分野で
特定技能の導入をお考えの方へ

株式会社トレジャーでは特定技能外国人の採用から
受け入れ後の支援までサポートしています。

「特定技能を初めて導入するので何から始めればいいか分からない」
「近いうちに外国人採用を考えている」
「まだ採用人数は決まっていないけれど今のうちに準備しておきたい」

といった段階でもご相談いただけます。

受け入れ枠があるうちに
まずは今後の採用について一緒に整理してみませんか。

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榎本

榎本

外国人雇用労務士

元政治家秘書として約10年、官公庁向けの書類作成や点検に携わった経歴を持つ。
「表舞台より裏方が好き」という性分から、現在はお客様を陰からサポートする立場で活動中。
人の名前を覚えることが得意(自称)で、人と人とのつながりを何より大切にしている。
外国人雇用の複雑な制度も、現場目線でわかりやすくお伝えします。